2020年5月16日
リトルリーグ
連盟理事長 殿
連盟事務局長 殿
公益財団法人日本リトルリーグ野球協会
会長 坂谷内 実(公印略)
「JA共済杯第54回全日本選手権大会」について
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素はリトルリーグ活動でのご尽力及びご協力をいただき誠にありがとうございます。
さて、公益財団法人日本リトルリーグ野球協会(以下、日本協会)は新型コロナウイルス感染拡大のため、7月23日からの「JA共済杯全日本選手権大会(長野・上田市)」の開催を中止いたします。
参加選手の準備と健康、安全についての判断で、すでに延期した「JA共済杯インターミディエット全日本選手権大会」と合わせて、今後は今秋9月以降で延期開催ができるかどうかの可能性を協議検討していきます。
緊急事態宣言の一部解除が行われたとはいえ、状況は依然として深刻です。その中での苦渋の判断ですが、皆様のご理解を賜りたくよろしくお願い申し上げます。
敬具
2020年5月16日
リトルリーグ
関係者の皆様
公益財団法人日本リトルリーグ野球協会
会長 坂谷内 実(公印略)
コロナ禍によるリトルリーグ活動について
前略 連盟の皆様には今回のヒアリングで回答を頂きありがとうございます。別紙の通りJA共済杯全日本選手権の7月23日からの開催を中止しましたが、公益財団法人日本リトルリーグ野球協会(以下、日本協会)として、今後のリトルリーグ活動について、基本方針と対応をご説明したいと思います。
◆日本協会の活動趣旨について
日本協会の公益法人定款で、その運営はリトルリーグの普及発展を目指すことと明記されています。日本協会はその定款に従って活動し、多くの企業から賛同とご協賛を得てリーグ、連盟の支援活動を続けています。
普及発展では協会主催大会の開催が活動の中心です。そのなかでインターミディエット部門全日本大会(以下、IM大会)は5月30日からの開催を中止し、順延の対応としました。次の段階がメジャー部門の全日本大会(以下、全日本大会)開催の是非についてです。今回のヒアリングは各連盟の状況と要望を把握することが大切で、その内容を日本協会の判断の一つとして考慮することでした。
◆日本協会の判断とその背景について
ヒアリングの回答詳細は各連盟共有と思いますが、連盟の状況とそれに基づく意見は多様に分かれていました。その情報で、
①連盟の実情と開催可否の意見、要望は
②開催可否による影響の範囲は
③最終的に主催大会の開催判断は
が検討手順となり、①では結局、連盟予選の準備を含めて現状では「7・23開催」不可と判断をしました。
この決定で、次の課題が残ります。2つの全日本大会と全国選抜大会の日本協会主催大会の開催をどうするのかの問題です。これについては、早々に大会をすべて中止決定とするべきから、延期してでもなんとか開催を、との意見が別れました。
日本協会では、定款の定めから
「大会の主催者として社会環境において適切と判断できる状況で大会を開催する」としています。
上記の社会環境とはコロナ禍では政府、地方自治体、教育関係の行政判断であり、現時点ではスポーツ界、特に野球団体の動向が考察事項になるでしょう。そのほかに参加者の宿泊・移動の問題点、保護者の経済的負担などがあり、大会主管連盟との開催時期、場所などの協力と確認など様々な課題の解決が必要です。
大会の責任は最終的には主催者が負わなければなりません(免責事項は除く)。これはリーグと連盟間で行われる大会でも同様です。その責任の下、主催者は選手の健康と安全を第一に大会開催の準備を進めます。
また重要なことは、リトルリーグ活動を支援する協賛各社への影響です。企業のイメージ、スポンサーとしての露出度減などは協賛各社の支援の縮小、または撤退までもあり、それらの想定もしなければなりません。
何故ならば協賛社の撤退となれば、日本協会の事業(大会開催、連盟助成金支給などの補助事業、指導者・審判講習、広報活動の普及事業)の見直しや縮小、廃止を検討しなければならなくなります。リトルリーグ活動全般にわたっての危機的状況の対策が必須となり、今から、まさにその事態に直面していくかと思われます。
◆今後について
「7・23全日本大会」は中止としますが、協会主催大会の延期を含めた開催の可能性を模索していきます。それは、選手にリトルリーグ野球の機会を提供する日本協会の責務であります。
開催の可能性を探るなかで、IM大会、全日本大会とも国内試合として適用規則を緩和したり、短期間の複数大会分散や参加を希望する連盟で開催する、という特例ケースも検討します。
現時点で、今秋9月から11月までが「延期」開催候補期間で、リーグの練習を含めて例えば9月開催の場合は、2か月前までが大会の開催判断のタイムリミットとなり、その都度アナウンスしたいと思います。
社会環境のさらなる変化で、すべての大会が開催できなくなる最悪の場合もあります。しかし、日本協会として、2020年の未曽有のシーズンと2021年の新しいシーズンへの活動へ、協会運営で「できると思われることを考慮しながら淡々と片付けていく」姿勢をとる所存です。
残念ながらヒアリングの回答のない連盟もあり、全体の掌握はできませんでしたが、苦境の状況で皆様とともにコロナ禍に対処し、リトルリーグの普及発展につながるよう模索し、努力していきます。これらのことで皆様のご理解ご協力を賜ればこれに勝ることはありません。以上、よろしくお願い申し上げます。
草々